西へ来て4日目の朝は、梅雨の季節らしく雨が降っていた。
「この雨が過ぎれば、夏やろうなぁ〜」
今日は仕事へ行かないのか、朝から星矢さんはいた。
スーツを着ているとわからないけれど、黒いTシャツにジーンズ姿とかなりラフな格好な私服姿だからこそ、Tシャツから出てる腕がとても筋肉質だということもわかる。
「っ…」
夜のことを思い出すと、なんとなく変な感情になる。
何が正解だったのかわからない。
「あ、着たみたいや」
バルコニーから外を見ていた星矢さんは、何かを発見したのか、部屋を出て行こうとする。
「美園ちゃんも、おいで」
あたしはどうしたらいいのかわからなかったけど、星矢さんに言われたので下の階へ行く。