「それより美園ちゃん、出かけよ?」
「え?」
「デート」
「ええ!?」
「うそうそ。美園ちゃん暇してるやろってセーヤが言ってきて、美園ちゃんと遊ぶだけ」
「…それをデートと言うのでは…」
「まあ、いいから」
そう言ったトラジさんに急かされて、急いで身支度をして外へ出る。
トラジさんは何度もこの家に来ているのか、執事さんともフレンドリーだった。
「この家のセキュリティやばいだろ?」
「はい、驚きました」
「俺はわりとすんなり入れてもらえるけど、他の奴だったらすごく面倒なんだよ」
その言葉を聞いて、星矢さんとトラジさんはとても近しい関係なんだと思った。