1人で何もすることはなく、昨日終わらなかった片付けだけ終わらせて、あとは星矢さんの部屋で、ただただ外を眺めていた。
梅雨晴れなのか、今日の天気はかなりいい。
「ん〜!」
大きく手を上げて、深呼吸。
こんなにまったりと過ごせる日はなくて、お昼寝をしたくなってくる。
「美園ちゃん?いるだろー?」
星矢さんとは違う声。
トラジさんだ!
「トラジさんっ!」
「セーヤの部屋がだいぶ女の子らしくなってきたなぁ」
「すいません…」
「いやいや、責めてるわけじゃないから。アイツに今まで女の影すらなかったから、意外すぎて」
「はぁ…」
たしかに星矢さんの部屋には女性の影をうかがうような物はなかったけど…。