それから事は淡々と進んだ。
総長であるシンヤからの寵愛を受けたあたしは、トラブルメーカーの姫になった。
その頃はシンヤにも愛されていたって自覚はあった。
悪名高いって言われていたけど、あたしの前ではそういうことはなかった。
シンヤとも、トラブルメーカーとも関係は悪くなかった。
だけど高校入学したあたりから、親戚の目がキツくなった。
あたしが夜に出かけていることに気づき、罵倒されるようになった。
このまま親戚の家に居てもいつか捨てられるのがわかったから、あたしは親戚との縁を切り、お金もないから学校も辞めて、シンヤの元で暮らした。
別にシンヤがいてくれるなら、それで良かった。
だけど、そんな日は続かなくなった。