昨日と同じようにシャワーを浴びて、自分のベッドに腰掛ける。
返してもらった携帯を握りしめている。
これは今のあたしが唯一、今まで過ごしていた場所とを繋ぐもの。
たった2日、離れただけなのに、あの街に恋しくなる。
ーーーでも、やっぱり戻れない。
「そんなに男に惚れ込んでたんか?」
「……星矢さん…」
「トラブルメーカーの総長やろ、美園ちゃんの男やったやつ」
「はい…」
「でも最終的には女と遊んでばっかりで、相手にしてもらえん。そないな男のどこがええんや?」
「シンヤはっ!」
思わず声が出てしまった。
そして、すぐに落ち込んでしまう。
「シンヤは、あたしを救ってくれた人だから…」