テツマさんを部屋に残し、3人でソファーに座ると、星矢さんはゴソゴソと紙袋を漁り始めた。
「なーんとなく、こうなるやろと思って、新しいので買っておいたんや」
そう言ってテーブルに置かれる、真新しい携帯。
「俺とトラジと、テツマ。それとオカンと親父の連絡先もとりあえず入れてるから、これはプレゼント」
「星矢さんっ、これは…」
「連絡手段ないと、大変やろ?」
「でも…」
「でもやない、受け取れ」
星矢さんに手渡しまでされた携帯。
また、買ってもらってしまった…。
「なんかセーヤが女に尻に敷かれてないとか、明日地球滅びそうなんだけど?」
あたしと星矢さんのやり取りを見ていたトラジさんは、驚いていた。
そんなに驚くほどってくらいに。