目が覚めたのはちょうど12時を回る頃。


星矢さんの腕に抱かれて寝ていた。

当の本人はまだぐっすり寝ている。



いつもは物音がすればすぐに目が覚めるし、寝顔なんてあたしが見ることもなかったのに、本当に眠たかったらしい。



執事さんの言う通り、機嫌がわるいんじゃなくて、ただ眠たかっただけなのか。




キスの理由はわからないけれど、星矢さんの腕の中は暖かくて、安心できる。




その暖かさで、また眠気が襲ってきた。







ーーーーー…




次に目が覚めたのは、夕方だった。



その時はさすがに星矢さんも目が覚めており、バイクの雑誌を読んでいた。




「星矢さん…」

「美園ちゃん、おはようさん。まあ、夕方やけどな」



いつもの、星矢さんだ。