「あんた、」

「あるんなら貸してくれるんやな?」

「…いいわよ」




女の人に連れてこられたのは、"生徒会室"と書かれた部屋。




「最近使う奴いなかったけど、ちゃんとお湯も出るはずよ」




そう言って部屋の隅にある使われてなさそうな扉を開ける。

脱衣室と、簡易的なシャワールーム。




「生徒会室にシャワールームって、この学校にしちゃ豪華やなぁ〜」

「一応、前のトップがたまに寝泊まりするかもって作ったんだけど、そいつ以外が使うことなんてなかったから」

「さすがお坊ちゃん」

「ーーあの女も、ここの存在は知らないはずよ」

「ーーふぅん」




途中から話が逸れたように感じたけど、あたしが口出しすることではないので、知らないふりをした。