星矢、さん…。




「美園ちゃんは"ここ"を潰すことに躊躇してたんや。それをアホなアンタが壊したんやろ。何もかも。

ーー死にたくないんなら、大人しく黙っとき」





シンヤを脅した星矢さんはスマホを取り出すと、どこかへ連絡をかける。




「終わったで。撤退するわ」



そのまま電話をかけ終わるとドアの方へと向かっていく。



「宮前、こいつどうするんだよ」

「何言うてん、そのままでええやろ」

「俺が帰れないだろうが!」

「そのまま警察に説明したらええやん。一応あっちには連絡してるんやろ?」

「色んなツテを使ってだけどな!って、そういうことじゃねぇ!」

「大丈夫やって。もしお前がここで襲われたら、その男を外国に放置してやるさかい」




星矢さんならそれを現実にできそうだから、なおさら怖い。