あたしが声を荒げ、そしてそれが合図かのように、外から音が聞こえてくる。




これは、バイクの音…?




「チッ、」




シンヤを含め、幹部達は一斉に部屋を出ていく。





取り残された、あたしと、シンヤの彼女。




「あんた、シンヤに迷惑かけてんじゃねぇよ」


「…………」



彼女の目が、嫌悪に満ちている。




「せっかくシンヤの彼女になれたのに。あんたがいるせいで姫にもなれずにいたのに。せっかく姫になれたのに!あんたのせいでっ…」

「っ…」



「あんたなんか、居なくなればいいのよ!」




あたしが居なかったら、いいの?



それなら、誰も、何も言わないの?







「女の争いっちゅうんは、醜いなぁ」