「シンヤっ…」




「美園、俺は俺を裏切ってこの街から出たんだ。もう居場所はねぇよ」





居場所はーーない?




「でも、メールっ…」

「は?メール?」

「シンヤから、メール…」

「俺、メールなんかしてねぇぞ」

「えっ…」





じゃあ、朝開いたメールは?



シンヤが送ったんじゃないの…?




「美園、お前、なんか隠してるな」

「いやっ…」

「美園、テメェ!!」




シンヤは血相を変えて、あたしの胸ぐらを掴む。



「聞かないって言ったけど、テメェ、今までどこいた」

「ぐっ…」

「どこいたのか言えよ!」

「シンヤ止めろっ!」





怖い。

怖い。



シンヤが、怖い。