私は振り向いた。

すると私より20センチは高いくらいの背丈をした男の子が立っていた。

ほえー、顔ちっさ!しかもなんかかっこいいなぁ。

切れ長の目にすっと通った鼻に薄い唇。

髪の色素は薄めで目の色素も薄い。

私が見惚れていると、

『俺の顔になんかついてる?』

と心地いい低音の声がした。

私は慌てて首を横に振った。

そうするとその男の子は笑った。

『面白いね、君。ってかクラス表見える?』

『見えま…せん。』

私は多分今真っ赤であろう顔を隠しなら俯いた。

『君、名前は?』

『えっと…、神田 日和です。』

『あ、神田さん?ちょっと待ってね。』

彼はすこし目を凝らしながら1〜6組までを見た後すこしニコッとして、


『2組だよ、隣だね。』

と呟いた。

私は隣の意味が分からなくて首を傾げていると彼は

『俺、1組だよ、あっ神田さんの名前は教えてもらったのに俺のは教えないってなんか理不尽だよな。俺の名前は北川 流(きたがわ ながる)、よろしくな。』

『北川くん、か。よろしくね?』

『じゃあ、俺行くわ。』

『うん。』

『またね。』

『うん。』

私は満面の笑みを浮かべて返事をした。

そして私が歩き出そうとした瞬間、

ーードンッ!

『きゃっ。』

『日和ぉ!さっきの人誰よぉ!』

『え?北川くん?』

『北川くんって言うのね。』

『えっと、クラスを教えてくれたの。』

『あー、そーゆーことね。』

『うん。』

『あっ、日和!いたいた!私と同じクラスだよ。』

『やったぁ!祐奈と一緒だぁ!』

『で、佳奈と美香が一緒。』

『うちら3組!』

『うちらは2組だよね。』

『『『『じゃあ行こっか?』』』』

そう言って私達は分かれた。