そういう行動は本人は上手くやってるつもりでも周りは気付くものだ。
「いつも俺ばかり…俺ばかり良い所には回さず俺ばかり怒られる。」
三川君が山本さんに吐き捨てるように言うとコンビニに戻った。
それは違うと僕は思った。適材適所を山本さんはやっているが三川君には、任せられないのだ。
山本さんは、三川君から目をそらすとこと美ちゃんに向かって笑いながら話しかけた。
「アケビ楽しみだな。甘いもんなあ。」
こと美ちゃんが、うんうんと頷きながら笑った。
その時雨がぽつりと落ちたかと思うと徐々に激しくなった為に皆でコンビニに戻った。
三川君はふて寝していた。
雨が、どんどん激しくなって来た。
コンビニ内に三川君の事も有り何となくどんよりした空気が流れてるような気がした。
「あっちに居た時の僕に似てるかもね。」
今宮君がむくりと起きると三川君に向かってそう言った。
雨の音が激しかったが、今宮君の声ははっきり聞こえた。
あっちとは敵の所に居た時の事だろうか?