『悪いけど、俺の答えは変わらないから。』

『でもっ…』

『キミが俺のこと追いかけようとして、転んで、それでけがしたから連れてきた。

キミが転んだのは俺のせいだって思ったから手当てしただけで、それ以上でもそれ以下でもないから。』


女の子の瞳に、涙が溜まっていくのがわかった。


『ごめん、泣かれても、俺、困るんだ。』

ハルくんは眉をひそめて、悲しそうにほほえんだんだ。


『気持ちはうれしい。でも、俺はキミの気持ちに応えられない。』

『杉浦くっ…』

『泣くならトイレとかで泣きなね。ここじゃ具合の悪い人が寝てたりするから』