「小さい頃からお互いに知ってるし、情がわいたっていうの?

いつもリョウのこと心配して、他人事だって思えなくて、不安になって泣いたときもあった」


あ、不安になって泣いたっていうのは、アホなリョウが

階段でずっこけて落ちて傷口縫ったしたときの話ね

まだそのとき小学校低学年だった私には

リョウが死んじゃうんじゃないかって思えたのよ

ってつけ加えて、ミチルさんは笑った。


「もう腐れ縁も腐れ縁よね。家族も同然よ。

家族みたいに近い存在だから、自分の家族と同じように好きだし、大切なの」