「でもきっと、アイツはわかんないんだろうねー」

アイツ…?

ミチルさんの言うアイツが誰なのか気にはなったけど、次へと進む話に、そんなに気に留めないことにした。


「男ってほんと分からず屋よね。

サトルはわかったような気になってるけど、所詮お前も男だからなって感じよね。」


そこで、ふと思った疑問を投げかけてみた。


「み、ミチルさんって…

リョウさんのことが好きなんですか…?」


ミチルさんの顔が一瞬だけぴくっとする。

でもすぐに綺麗な笑みを浮かべて…


「好きよ。」

「え…」