「でも、口に出して伝えることって、大切なことだと思う」

ふいに、神妙な面持ちになるリョウさん。


「俺、情けないけどさ、ちゃんと伝えなかったから、

だからこうして今、ミチルにまで迷惑かけて

アイツに俺の想い伝えるために必死になってるんだ。」


「アイツ…?」

「俺のカノジョ。どっかの会社のお嬢さん。」

リョウさんの彼女さんが…さっき話に出てきた、お見合いしてるお嬢様…?


「アイツんちはそういうところだから、前にもお見合いって話あったし

今回も俺の気ぃ引くために言ってきたのかと思ったんだ」