「おう。進んでるか?」
「…っ……は、はい…」
なに、期待なんかしたんだろう。
ハルくんが来てくれたなんて、一瞬でも思った私はそうとうなバカだ。
狂ってるよ…。
作業をしている私のほうに近づいてきた担任は、言いづらそうな顔をして
「古畑には悪いんだけど」
そう言って、前に私が閉じた夏休みの日記を見せた。
「クラスのやつがさ、見つけてきてくれたんだ」
そっか…
彼女たち、隠しただけだったんだね。
一石二鳥じゃん、私を苦しめることもできるし、見つけてきたって言えば、彼女たちのお手柄にもなるしね。
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