「…………いいっすよ、それで。」



「…っはぁ?」



何言ってんの?



「…だから、奈織さんが信用してくれるまで待つって言ってるんです!!」



そう言ったスキンヘッドに頷く男。




「………なんで…」



信用なんかしないって言ってるじゃん。




「……俺等も最初はそう思ってここにやってきたんす!!



“誰も信じねぇ”って。


でも、ここの奴等はすっげぇ暖かくて…。



いつの間にか、こいつ等と一緒にいるのが当たり前になっちまってた。



人の温かさに初めて気づいた。



ここにいる奴はみんなお互いに救ってもらった奴ばっかなんです!!




だから、奈織さんの気持ちも少しならわかるんすよ。



本当は孤独から抜け出したいんすよね?


けど、踏み出すのが怖い。



俺等も同じでした。


けど、お互いに足元を照らし合ってここまで来た。



今俺は胸を張って言えます。


“こいつ等を、信用している”と。



…一歩踏み出した世界はとても明るかった。




それを奈織さんにも知ってほしいんです!!


だから、どんだけでも待ちます。



俺は……俺等は、あなたの足元を照らします。」