「目に入ったから、仕方ないでしょ」


「へえー、そう、みないようにすればよかったじゃん」


「なんでそんなとこでぐいぐいくるの!?」


「だって高橋さんうぶいから可愛いいんだもん」



何気に失礼なこと言われているような気がするんだが

会話中断のためにコーラを飲む。



「高橋さんもしたい?ベロチュー」


「したく、ない!!」


「うわ、全否定、俺の立場ー」


けらけらと笑いながらマヒロくんは水を一口飲んだ。
そうして深くため息をついた。



「あのー、さっき、最後にお姉さんに何か呟いてそのせいで叩かれてなかった?
なんて言ってたの?」



ずっと気になっていたことを聞いてみると

マヒロくんは私の目をじっと見つめた。

何か怒らせたのかと思ってドキッとしてしまった。



「高橋さんやらしーね、ほとんど見てたんだ」


「ご、ごめん、なさい」


「謝んないでよ、何も怒ってないんだから」


ニコッといつもの笑顔に私はほっと胸を撫で下ろした。

この笑顔こそマヒロくんだ。


「で、何て言ったの?」


「秘密」


「え、」


「まー、いいじゃない。そんなことどーでも。

じゃあ、俺そろそろ帰るね
会計しとくからも少しゆっくりしていきなよ」


「あ、え、ちょ」