キノが黙り込んで私を見上げた。

相変わらずむっと口を尖らしてる。



「全然信じられん」


「ほんとだよ」


「ほんとー?」


「ほんとほんと」



キノはまた机に伏せるとぼそっと呟いた。



「俺もタカがすき」


キノの足がパタパタと動く。

まあまあ機嫌がいいときの癖だ。
そんなキノの頭を撫でてやるとキノはちらっと私を見てにっと笑った。



「タカ、昼飯食お」


「うん」


弁当を広げて

ようやく私とキノは昼飯を食べ始めた。