あまりに唐突であっけない終わり方だった。
その結果を自覚しようと決めたのはあれから一週間たってからの話だ。
もし、一週間、
キノが話しかけて来なければ、私達は別れたことにしようと勝手に頭の中で決めた。
そしてその間
かすかに期待していた。
またキノがいつもみたいに話しかけてくれることを。
だけど期待も空しく、
キノは一週間ずっと話しかけてくることはなかった。
こんなこと初めてだった。
ぽっかり空いた穴。
頭の中はすっからかん。
泣く気にもなれなかった。
「フーちゃんてばぁあっ」
「………」
「ちょっとおおお!!」
「………」
「私なんか怒らせることした!?」
何にも、耳に入ってこなかった。
毎日がモノクロに染まっていく。
なにもかもが色褪せていく。
喪失感、絶望感、自己嫌悪、
交ざり交ざって最後にはいつも脱け殻みたいに真っ白になってしまう。
「フーちゃーんんん」
ぐぐぐ、と締め付けられる首に、ふと、我にかえる。
「………エリちゃん?」
「えっっ!?」
「なにしてるの」
「え、あ、あの、ごめんなさい…」