「どうも、東京から来ました茅野浅見です。
よろしく」
真っ黒な髪の毛は
染めた感ありありに電気に照らされてつやつやしている。
キリッとした目に
私は目を見張る。
それは
数分前のこと
髪どめをつけていこうか迷い、キノもああいったことだしつけていこうと決めて学校に向かい教室に入ると
不自然に置かれた隣の席。
昨日まではなかったのに。
「幽霊でもいるんじゃなぁい」
「やめてよ。なんだろ」
エリちゃんがからかって
私は首を傾げる。
孤島の隣に突然現れた席。
その理由は
その朝のうちに明らかになった。
朝のショートホームルームが始まるなり
先生はドアに向かって誰かを呼ぶと
彼が入ってきた。
髪は黒いし短いからぱっとみ気づかなかった。
けど、あの目付き
どうみても昨日のヤンキーだ。