「文化祭終わって、もうなんもないね」
あとは冬をまって
もう三年生か。
なんだか寂しい。
肌寒いのもあいまって。
「フーちゃん、一個忘れてるよ!」
「へ?」
前の席のエリちゃんがぐるんと振りかえって私の机に手をつくなりそう言った。
文化祭終わって
…一個忘れてる?
「キャンプ!」
「あ、ああー…そんなんあったなー」
「わりと重要イベントだよ!?あ、その髪どめかわいー蝶々だー」
一瞬にしと話題が変わりそうになったので私からキャンプについての質問をすることにした。
エリちゃんが少し興奮ぎみに色々説明してくれる。
二年生の行事は近くの山のキャンプ場でキャンプするらしい。
キャンプなんて
小学生以来かもしれない。
「楽しみかも」
「ねー」
にこにこのエリちゃん。
私も思わずにこにこ
キャンプの班は今度のロングホームルームでくじによって決められるらしい。
二年生最後の行事
今まで色々と大変だったから
今回はのびのびしよう。
そう
思っていたのに。
このキャンプでもっともめるなんて
私は考えもしなかった。