「奏多から聞いた


俺、お前の幼なじみに


そっくりなんだって?」

と、イライラしたまま聞いてきた


「…奏多くん、言ったんだ…」


私は泣きそうになった


藤城くんは言葉を続けた


「勘違いすんなよ


俺はお前の大切な幼なじみではない


あかの他人なの


しかも、俺、お前嫌いだし


話かけて欲しくない」


と相変わらず冷めた口調で言っていたが


表情は切なそうだった



「そっか…

理由教えてくれてありがと」

と私が言うと藤城くんは


教室を出て行った


私は涙をこらえるので必死だった