校舎の中に入るとものすごく視線を感じる。
「ちわっす‼︎」
1人の男の人が兄貴に声をかけた。
真「おう」
「あの真弘さん、そちらの方は?」
私の方を見て、兄貴に質問をした。
真「あぁ、妹だ」
「え、じゃあ雷竜の…」
(私のこと知ってるんだ)
少し不安になって兄貴の服を引っ張る。
真「ん?大丈夫だ」
そう言うと、私の頭を撫でた。頭を撫でられると安心する。兄貴限定だけど…
真「行くよ、また後でな駿」
駿「あっ、はい‼︎」
あの男の子は駿さんと言うらしい。
歩き出した兄貴の背中を追った。
真「駿は、下っ端だけど信用できるやつだ」
兄貴は私が不安になっているのを察して話してくれた。私は少し安心した。
明「うん、大丈夫だよ」
心配かけないように笑った。兄貴も笑い返してくれて色々話していると、大きい扉の前で止まった。
真「着いたよ」
コンコンとノックして、失礼しますと言って中に入った。すると、
「明日奈〜〜‼︎‼︎‼︎」
と、男の人に抱きつかれた。
明「ひ、紘くん⁉︎」
この人は、黒竜の私の前の総長だ。