数日後、俺は同じ山の中にある、神社から離れた花畑にいた。
ここには年中、色とりどりの花が咲く。
季節に見合ったその花畑は、
見渡すだけでどこか心が満たされる。


そこに腰をおろすと、
ふと黄色い花が目に入る。
”無邪気”、”可憐”。
たしかそんな花言葉だったような気がする。その花言葉を思い浮かべていると、突然朱里の笑顔が脳裏にフラッシュバックした。

「ぴったりだな・・・。」
思わず口元がほころぶ。
今度朱里に贈ってやろう。
そう思いながらその場を去った。