「斎藤、仲本サン、おはよ」
教室に入ろうとしたら後ろから声をかけられ、振り返り声の主を見る。
「あ、藤沢クンおはよ〜」
「優耶クン、おはよ〜」
声の主は藤沢クンだった。
あれから、なぜか藤沢クンとは少しずつ話すようになり仲良くなった。
「今日、1限目、数学小テストだけど勉強したのか?」
「………!」
「…げげっ!忘れてた…」
「やっぱりな…ほら、出そうなとこ書いてるから見とけよ」
「やった〜ありがとぉ!」
「あ、私もいい?藤沢クン」
「どぉぞ」
助かった、と2人で胸を撫で下ろしながらノートを受けとる。
そして、先生が来るまで朔と2人でノートが穴空くんじゃないかってぐらい凝視した。