打ち寄せる波に手を伸ばして触れてみる。 冷たい感触にふ、と微笑み波をかき混ぜた。 「あれから1年かぁ…」 ある出来事を思い出していた。 「あれ、君は同じクラスの…えと、名前…」 突然後ろから声をかけられて、びっくりして声の主の方を振り返った。 そこには… 「藤沢、クン…?」 先程までクラスメイトに囲まれていたはずの藤沢クンが立っていた。