「さ、自己紹介を」

「はい、藤沢 優耶(フジサワ ユウヤ)です。よろしくお願いします」


ぺこりと頭を下げた彼に一気に教室中がざわめき出す。


「かっこいい〜」

「ちょ〜ラッキー」

「ちっ顔だけだろ…」


など、みんな口々に呟いている。


「え〜、じゃあ藤沢の席は…あそこ、窓際の一番後ろの席な」

「はい」


先生が指差した場所は窓際の一番後ろ…私の後ろの席だった。