「え?」

三成様は眉をそっと寄せた。

「秀吉様は、南蛮をあまり好いておらん。
君主だった織田信長様はかなりの南蛮好きだったがな」

「そ、そうなんですか」

「あぁ。だから、秀吉様はいつか南蛮人を殺すかもしれない」

「そ、そんな……っ」


わかった。あの『バテレン追放令』だ。

多くの南蛮人が処刑された、あの出来事だ。


「だが、南蛮人は日ノ本の人々に影響を及ぼしていないとなれば、
秀吉様も殺すことはなかろう」

「なるほど。だから南蛮人のことはあまり話すな…と。そういうことですね」

「あぁ。そういうことだ」