翌週から陸上部の練習は始まった。

まずは自己紹介。

き、緊張する・・
何を言えばいいかなぁ・・

「はい。陸上部へようこそ!
俺は陸上部の部長、相原海だ、
よろしくな!」

自己紹介は陸上部の部長から始まった

おお・・
部長さんイケメンだな・・
それに気さくそう、よかった、

そこからドンドンみんな
自己紹介をしていった

先輩達の自己紹介が終わった後
私はある事に気がついた。

あ、あれ?
女子が1人もいなかったような・・

「もう気づいた人もいると思うが
うちの部には女子が1人もいな
い。ただ、マネージャーは1人
いるぞ!」

部長さんが、そう言うと
部長さんの後ろから女の人が出てきた

「こんにちは。
陸上部マネージャーをしてます
3年の清水花です。」

うっわ。美人~・・
スラリと伸びた手足、
サラサラなロングストレート
色は黒。
顔もモデルさんみたいだ
笑った時にでるエクボがとても可愛い

ほけ~っとそのマネージャーさんを
見つめていると
私達、1年の自己紹介が始まっていた
1年にも女子はいなく、
マネージャーも私だけみたい・・

「こんにちは!日向瞬です!
中学から陸上はやっていて、
陸上、大ッ好きなんでよろしく
お願いしますっ!」

あっ、瞬の番だったんだ、
とゆーことは私の番は次・・

よし。がんばるぞ。

私が気合いを入れて
口を開こうとしたその時、
周りがザワザワと騒がしくなった。

えっ、?
なに、なに?
なんか私、変??

私がテンパってると
1人の先輩が口を開いた。

「なぁ、日向瞬って
中学の時に全国大会の男子800m
の記録を塗り替えたやつ、か?」

あ、なんだ。
私じゃなかったんだ、良かった、。

、、、って瞬!?
そ、そんなに凄い人だったの!?

私は急いで瞬の方を見ると、

「はい、そうっすよ!」

瞬はニカッと満面の笑みで
嬉しそうに言っていた。
瞬がそう言った瞬間、先輩たち
そして同級生たちは瞬を一気に
囲んだ。

「おっまえ、そんな凄いやつ
なのかよ!」
「すっげー!」
そんな声が飛びかかっていた。

、、、瞬すごい。
そんなに凄い人だったんだ、、。
、てか完璧に自己紹介する
タイミング失った。
ど、どうしよう

「はい!そこまで!」

突然大きな声が響いた。
その声の主は清水花、先輩だった。

「まったく。話しかけたい気持ちも
分かるけどねまだ自己紹介が
終わってないでしょ!ねぇ?」

清水先輩はそのサラサラな
ロングストレートを揺らして
私を振り返り、ニコッと笑った。

い、いい人だ、、
美人で性格いいなんて完璧じゃん!

私がそんなことを思ってると
いつの間にかみんな元の位置に
戻っていた。

うっ、、
こ、この空気で言うのは気まずいな、

私が固まってると
清水先輩が

「自己紹介して!
私、早く聞きたい!」

とタイミングをつくってくれた。
な、なんていい人!
私はゆっくりと口を開き自己紹介を
始めた。

「えっ、と、
日向結衣です。マネージャー
希望です。陸上はやったことない
ですが精一杯頑張るのでよろし
くお願いしますっ!」

私はいい終わった後、
ペコリと頭を下げた。