「ハルくん!」


そうだ!ハルくん!


慌てて病室から飛び出すと、看護師さんに見付かって怒られてしまった。



「アキ君!何走ってるの!さっき意識戻ったとこなのよ!」


「ごめん!それよりハルくんは?ハルくんどこにいる!?」


「それよりじゃないでしょ!あっ!アキ君!」


怒る看護師さんを無視してハルくんを探し続ける。



ハルくん、ハルくん!


「…っ、どこだよ!」



先生たちに見付からないように病院内を駆け回る。



「…はぁ~、はぁ~っ…」


ヤバイ。

これ以上は走れない。