タツミはのんびりするのが嫌いだねぇ。まぁ1人1人の曲は短いっていうのもあるし。
「ほら、書けたぞ。」
「じゃぁとりあえず合わせてみる?」
「あぁ。」
「キーボード「いらない。これに合わせる。」
「わかった!」
スマホの音量を最大にして曲を流す。
タツミは歌詞を見ながら歌い上げてく。
『助けて、いつかの俺が手を伸ばす。その手を取ったのは…
君はいつも笑って、自分を隠してた
そんな君に俺は何もできなくて…
君が嘘を吐いたとき、俺は絶対に見破ってあげるから…だから1人にしないで?
つまらない世界だった。けど周りを見渡せば…案外つまんなくもないな。
ほら今世界に光が、満ちてく。能天気で心配症な君と共に…
ヒトリボッチを変えてやる、神様の思い通りになんてさせない。
君もほら、俺たちと一緒に立ち上がろう。
グルービーになりきったらほら、合図だ。世界を染めに』
扉から覗いてた皆が拍手をする。
音程ミスもほとんどない。凄いや。
「ね、ね!タツミ僕のも歌ってよ!」
「もちろんそのつもりだ。…俺の作った歌詞だから変なとこがあるかもしれない。そこはちゃんと指摘してくれ」
「うん、わかった!」
「皆も一緒だからな」
「はーい」
皆が口々に返事していくのを聞きながら曲を流す準備をする。
「なんか合言葉欲しいよね、曲の始めに皆で叫ぶの!」
「いいな、それ。」
「欲しいですね!」
「うーん。『グルービーになりきって、ほら合図だ世界を染めに行こう』はどうかな?さっきタツミの歌にもあったけどなんかかっこいいし」
「いいと思うよ!ね、ヒビヤ?」
「あぁ。なぁシュンタロー?」
「俺なんかこのバンドに入る設定なの?」
「あ!名前だね、シュンタローくんの」
「ミオン、どうする?」
「うーん。ミドリカワシュンタロー…
緑…えっと、リョク…リョクタロー、リョクタ…
うん、リョクタかリョクタロー!」
「活動名だ。」
「あぁ。そうだな…リョクタローで」
「改めてよろしくなリョクタロー」
ここらでおさらいしとこうかな?団員増えたしごちゃごちゃになっちゃった?じゃぁ親切な僕がおさらいをしてあげるね!