「ごめんなさい。私、嘘ついてました。」


ハッ。
私は、ゆっくりとベットから体を起こした。
「なんだ、夢か…」
それにしても、なんだろう。私は、誰に誰にあの様なことを言ってたんだろ。
あの部分だけ、すごく細かく覚えている。

「サツキ、起きなさい!」階段下から、お母さんのキンキンごえが私を呼ぶ。
あぁ、わかってるよ。起きてるし。
「サツキ?!起きてるの??起きてるなら返事くらいしなさい!」うるさい。
「うるさいなぁ!起きてるし!朝からうるせーんだよ!」本当は言っちゃいけない…でも…言いたくなっちゃう。ごめんなさい。心の中で私はお母さんに謝った。
私はすぐ、学校に行く支度をして家を後にした。五分ほど、歩いていたら後ろから「サツキー!おはよー!」とサユが声をかけてきた。