『で?お前。なに悲しそうな顔してたんだよ??』


私は、今日再会した…いや、女だと思ってたから、出会ったかな??

今日出会ったこの男に、全てを話さなければいけないのだろうか。

私は、悲しみと希望の入り交じった坂道の上で例えばの話をすることにした。


『ねえ。璃斗ちゃん。例えばの話をするよ?』

『あ??』

『例えばさ、私が生きているのも辛くなるほどの何かがあったとするじゃない??』

『うん。』

『そしたらさ…』

私が璃斗ちゃんに助けを求めて、悲劇のヒロインじみた事、すると思う??

そー言おうとしたんだ。それなのに…

『そしたら、俺を頼れ。お前に何があろうとも、俺がお前を守ってやる。
見守ってやる。助けてやるよ。お前が涙を見せることがあんなら、
俺は何をしてでもお前を笑顔にさせてやるから。』


…なんでよ。今日再会したばっかの女に、なんでこんな事言えるんだろう。

私らもう高二じゃん。

世間くらいわかってんじゃないの??