それから、店員さんに案内されるがままに
流れるがままに今に至る。
「これが私の……売りたいと思った経緯です。」
「そうですか。よく分かりました。……記憶を消したらここでの話もすべて消さしていただきます。」
「はい」
「そして事故を起こした慰謝料として私達が入院したあと届けに参ります。大体このくらいでよろしいですか??」
そう明細書みたいなものを見せてもらって
とにかく0が沢山書かれていた
「それでは、草野さんのあの子との記憶を600万で買取させて頂きます。」
「はい。ありがとうございます。」
「では、記憶を買い取らせていただきます。こちらが記憶を抜くために使う注射です。この注射を打つと草野さんは一時的に気を失います
次目が覚めたときは病院だと思います。」
なんて胡散臭いんだろう。
まだ私は正直半信半疑だ。
この注射を打たれたら私はもう二度と目を覚まさないんではないか。
殺されるのかな。
というかいまさらだけど本当にこの人達何者なのだろう。
どっかのお金持ちなのかな。
もうこの際どうにでもなれ
「最後に何か言い残したことはありますか??」
「特にないです。」
そう言うと看護師さんは注射の針を私に刺した
「あ、あの!」
そう言うと看護師さんは一旦注射の手を止めた
「?」
「どうして私の記憶がそんな大金に変わるんですか」
注射の手を止めたと言っても多少はもう私の体内に危ない液体が入ってしまったのだろう。
意識が朦朧とし始めた
「それは草野さんにとってこの記憶が…………」
記憶が……何?
聞き取れない
だんだん目を開けるのもしんどくなって私は目を瞑った