「結局、忘れることができなかった。だから去年思い切ってゼロにしてみたんです。」



「0に?」


「はい。付き合っていた方とも別れて、携帯も解約して新しいのを買って、車で通勤30分の遠かった会社もやめて地元で新しい仕事をしました。」


これ以上付き合っていても、あの子のことを忘れられずにまた何回も傷つけてしまう。


だから、向き合うおう
そう思い私は忘れるのをやめて
受け容れることにしました



「仕事も順調でした。新しい友達も出来て、楽しかった。あの子と付き合ってた事もたまにガールズトークで話してみんなで語ったりしてました。流石に女の子と付き合ってたとまでは言えなかったですけど、」


初めて人に話せた
成長できたと思って嬉しかった






でも。何回も受け入れようとして
受け入れた上で前に進もうとしても

いくら頑張っても





「私の頑張りが届くこともなかったです。」


思い出が色褪せる事も。なかった。

違う人を好きになれるわけでも、
あの子のことを思い出して泣かなくなることも
なかった。






「日が経つ事に後悔は大きくなりました。」





別れたとき、連絡先を消さなければ
どうにかなるのかもしれなかった


三年ぶりに会ったとき。
ちゃんと言えてればケジメが付けれたのかもしれない。

ーーあの時本当は



























振り返って欲しかった。