「どうしたんですか??」


「いえ…っ、なんでもないです…」



なんでもない…そんなのは嘘。


恐怖で体が蝕まれていて…今にも死にそう。



「未央……………っ‼︎‼︎」



この緊張感に合わないほどの大声。



「…陸……?」


「大丈夫だからっ‼︎‼︎大丈夫‼︎

……信じてるから…‼︎‼︎‼︎」


「……っ」



言葉が出ないまま、私の頬に涙がこぼれる。


今まで流したことのないような…


喜びと悲しみと恐怖と…全てが混ざり合った涙。


陸のおかげで少しはマシになった心。


全ての感情に身を任せて引き金を引いた。



「陸……ありがとう……ごめんね…?」