「……っ…み…お……」


「陸っ⁉︎大丈夫なの⁉︎」


「…ギリ……ギリ……。

だけど…はら…うた…れた…」



陸の言う通りにお腹が撃たれていてさらに出血が酷い。


弾が…外れた…?


(そんなことより…出血を止めないと‼︎

なにかガーゼのような……あ‼︎‼︎)



「これを押さえてて…‼︎

保健室に行けば包帯とかあると思うから…‼︎」



持っていたハンカチで傷口部分を押さえ、これ以上出血が酷くならないようにする。



「…立てる?」


「……う…ん。…大丈夫……」



保健室は体育館のすぐ近くにある。


だから…大丈夫だろうけど…。


私はさっき支配者に初めて殺意を抱いてしまった。


恐怖と殺意が入り混じりとても気持ち悪くなった。



でも、今は…怪我をしてはいるけど…


陸が生きていただけで安心していた。