「あ!!思い出した!」
入学式も終わり、教室に戻っているときだった。
「誰??」
杏奈の目はキラキラ。
「近所のところに住んでた男の子に似てる。」
「なーんだっ。」
残念そうな杏奈の声。
「昔好きな人とかだったら面白かったのになぁ。」
「あははっ、でもきっと他人のそら似だよー。」
教室に入ると担任の先生がもう来ていた。
にこっとほほえまれた。
ドキッとして思わず目をそらしてしまった。
ほんとに近所に住んでた男の子に似てる。
確か私より10個くらい年上だった気がする。
保育園の頃よく遊んでもらっていた、初恋の人だ。