「ひろきに負けてられないわ!何かもっと他にないかしら?」
バカ殿の格好をした子豚は、次のコスチュームを探しに、衣装を掻き分け奥へ奥へと進んでいった。
「まったく呑気なもんだな……コブちゃんとひろきは……」
シチローは、子豚達の様子を呆れ顔で見ながら、椅子に腰掛けて煙草に火をつけた。
「さっ!コブちゃん達はほっといて、今後の事を考えようか」
キッチンでお茶を淹れて戻って来たてぃーだが、ジョンに尋ねた。
「あのベタ星人はアメリカ政府が匿ってたんだから、弱点とか知らないの?」
「弱点と言ってもね……丸腰なら相手になるかもしれないが、あの戦闘服が厄介だな……」
特殊素材で出来た、あのダースベーダー型の戦闘服はたしかに厄介である。ことによると、弾丸以外にも熱や毒ガスなどにも対応しているかもしれない。
シチロー、てぃーだ、ジョンの3人が神妙な顔で作戦を考えていると……
「キャアアア~!出たあ~!」
突然、衣装の奥の方から、甲高い子豚の叫び声が聞こえてきた!
「どうした!コブちゃん!」
子豚の悲鳴に驚いたシチロー達は、急いで声の聞こえた衣装倉庫の奥の方へと走り寄った!
「あれは!!」
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