「なんだこれは!」


自衛隊員の腕に絡みついた白い糸は、凄まじい膨張率でどんどん膨らんでいった。


「うっ…うぐっ……」


腕から肩、そして上半身……やがては体全体を包み込んでしまった!


自衛隊の抵抗も虚しく、次々と出来上がる卵形の白い塊は、あっという間に自衛隊の人数に達した。


「ああ~っ!自衛隊全滅だよ……」


テレビを観ていたシチロー達は、ガックリと肩を落とした。


テレビ画面に映るベタ星人は、右手を高々と上げて勝利の雄叫びをあげていた。


圧倒的な力の差を見せつけたベタ星人の次の狙いは、いうまでもなく新宿の街の住民である。


シチロー達も、呑気にビールなぞ飲んでる場合ではなくなった訳だ。