宇宙人vsアメリカ合衆国
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アメリカ合衆国
ペンタゴン……


そこには、大統領を筆頭に、大統領補佐官、国防省長官、作戦参謀本部議長、NASAの局長、そして、陸、海、空それぞれのトップの人間が、この緊急の事態を乗り切る作戦をたてる為に顔を揃えていた。


「しかし、大変な事になりましたな……」


「いったい宇宙人は、何が原因でそんな態度を取ってるんだ?」


事情を知らない海軍と陸軍の大佐が、素朴な疑問を投げかけると……


「ゴホッ!ゴホッ!
ウオッホン!
…ま…まぁ、そんな事はどうでも良いではないか♪」


すかさず大統領補佐官が咳払いをしてごまかす。


「とにかく、あのUFOをなんとかせねば……我が空軍の精鋭部隊で総攻撃をかけましょうか?」


「そうですな……
戦闘機で後方に回り込み、ミサイルを撃ち込めば、UFOもひとたまりも無いでしょう!」


すると、陸軍大佐がまたも素朴な疑問を投げかけた。


「あの……UFOって、どこが“後方”なんですかね?」


「え・・・?」


しんとした空気が、場内を支配した。


「いや…だから…窓がある方が前かな……」


「UFOは、360度窓がありますよ!」


「じゃあ、進んでる方向が前!」


「直角にあらゆる方向に進みますよ……」


「う~~む……」


作戦会議は、開始早々、暗礁に乗り上げてしまった。