「大変だわ!早く逃げないと!」
そう言って、子豚とひろきは、すぐさまキッチンの方へと走っていった。
子豚は旅行用の大きなバッグに、買い置きのカップ麺やらお菓子やらを、ひろきは、大量の缶ビールをそれぞれ詰め始めた。
「困ったわ……」
お菓子を詰める手を途中で止め、子豚が溜め息をついた。
「冷蔵庫が無いと、
プリンが食べられないわ!」
「ビールも冷えてないと美味しくないよ!」
子豚とひろきは、すがるような目でシチローを見つめた。
「シチロー!冷蔵庫持って来て!」
「そんなもん運べるかっ!」
もし運んだとしても、
二人共…電源はどうするつもりなんだ……
その様子を見て苦笑いを浮かべながら、ジョンが二人にアドバイスを与えた。
「なにもすぐに避難する事は無いさ。
むしろ今、外に出るよりは、ここにとどまっている方が安全だよ♪」
ジョンは知っていた。
宇宙人の侵略の情報を、いち早く得ていたアメリカ政府が、すでに国防総省で宇宙人撃退の為の会議を開いている事を。
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