「おっ、…おお、お嬢様!!」

俺はなぜか、お嬢様を呼んだ。

「…何」


会話を中断されたのがムカついたのか、少し睨みながらお嬢様がこっちを見た。



怖すぎるんですけどーっ!!!



「ゅ…ゆ、ゆゆ夕飯の準備が出来ておりますので、冷めない内に食べられた方が宜しいかと…」

「…そうね。じゃあ、奥村さんご飯食べてくるから、後でまたお話しましょ」

「はい。行ってらっしゃいませ」


奥村さんはお辞儀をしながら、俺達を見送った。


何であんな事をしたんだ、俺は。
二人の会話を遮るような…。
奥村さん、きっと変に思っただろうなぁ。
後で謝っとこう。





二人の姿を見て、少しだけ胸が痛いように感じたのは気のせいだろうか。