自分が原因で悩んでいるとは露知らず、李夜桜は哀しげに涼の背中を見つめていた。



















そう、彼女、李夜桜も奏丞に負けず劣らず“涼至上主義者”。








実は涼のファンクラブを仕切っているのも彼女。









涼のファンが世界で一番嫌いな奏丞にとっては邪魔な存在でしかない。





でも、彼女がいないとファンのヤツらが更に調子に乗るので奏丞は仕方なく一緒にいる。









そう奏丞が思っているのを、李夜桜は知っている。









『りょーちゃんに男として見られていないなら、李夜桜の敵じゃないもん♪』









だってね…………