そう言う涼の目には、涙がうっすら滲んでいる。 「あっ!!!ゴメンりょーちゃん!!!!」 ぱっと涼の首に回されていた腕が離された。 「ゼィ…ゼィ……助かっ………た………」 涼の顔は、朝だというのに疲れが見える。 「りょーちゃん大丈夫?」 心配そうに涼の顔を覗き込む。 「うっ…」 長いまつ毛に囲まれた大きな目。 たとえ同性を好む趣味がないとしても、ドキッとしてしまう。 「だっ…大丈夫。」