裏庭からラベンダー荘を見上げると、アキラの部屋の窓が開いていて、なんともいえない表情のアキラが身を乗り出していた。
「さっさと行けよ」
そう言いながらアキラは何かを投げる動作をすると、朝日をキラリと反射しながら、それはかおりのほうへ飛んできた。
かおりがそれをしっかりと受け止めたのを確認すると、アキラは身体を部屋に引っ込めて、ピシャリと窓を閉めた。
それは見たことがないほど綺麗なとんぼ玉だった。
大地のような淡い草色と、海のような深い透明感のある水色の二色が、折り重なるようにして模様を作り出している。
地球を手の中に収めたら、きっと、こんな感じだろう。
かおりは、それを二本の指で挟むと太陽に照らしてみる。
地球色のとんぼ玉は天高く掲げられると、春の空よりもキラキラと輝いた。
「さっさと行けよ」
そう言いながらアキラは何かを投げる動作をすると、朝日をキラリと反射しながら、それはかおりのほうへ飛んできた。
かおりがそれをしっかりと受け止めたのを確認すると、アキラは身体を部屋に引っ込めて、ピシャリと窓を閉めた。
それは見たことがないほど綺麗なとんぼ玉だった。
大地のような淡い草色と、海のような深い透明感のある水色の二色が、折り重なるようにして模様を作り出している。
地球を手の中に収めたら、きっと、こんな感じだろう。
かおりは、それを二本の指で挟むと太陽に照らしてみる。
地球色のとんぼ玉は天高く掲げられると、春の空よりもキラキラと輝いた。