そう言って立ち上がるあたしだけど…
あれ、やっぱフラフラする…
また倒れる…!と思ったとき、
─────ポフっ
「おっ…と……あぶねっ。やっぱ無理かっ」
「うぅ~……ごめんなさい……」
そのとき、あたしの体がふわっと宙に浮く。
…えっ?
あれ、これって…お姫様抱っこ…!?
「…やっ、あの!お、降ろしてください…!」
「ん?やだ。」
「お、重いから…」
「はぁ…軽すぎ。ちゃんと食べてんの?」
「食べてますよ…」
や!まって!
重いのも気にするけどその前に!
こんなカッコいい顔が目の前にあるのが辛いです…
ひとり照れて下を向いてると、彼から話しかけられる。
「なぁ、お前名前は?」
「あ、あたし、川並花華…です…」
「はなか…?可愛い名前。ぴったりだな」
へ…!?
今可愛いって…?
や!名前がだよね!
なに勘違いしてるんだろ、あたし!